アップルを創った怪物

この本はウォズニアックという人間を良く表していると思います。ちょっと内気なところや論理的に考えることが大好きでエンジニアが自分の天職であると考えているところ、そして人のために自分の身を切って与えるところなどです。なによりエンジニアとして大切なことを教えてくれるだけでなく、人生において大切なことも教えてくれます。

知性というのはいろいろなことについて自分で考えてみる能力だと思うし、言われたことを鵜呑みにするんじゃなくて、真実をつかむために、疑問に思うことをいろいろと質問するもの(p61)

自分の生き方に満足し、幸せを感じるとともに、周りの人たちが自分の人生に満足し、幸せを感じられるようにしてあげることが人生の秘訣だ(P95)

物事をコントロールする人より、笑って過ごす人のほうが幸せ(P199)

まずは、自分を信じること。迷っちゃダメだ。(P413)

小さなころから父親からエンジニアの楽しさを教わり、人よりも才能があったのか、それに没頭します。才能が開花し(いたずら心も開花し)さまざまなものを発明します。彼こそエンジニアとして生まれるべくして生まれたというか、エンジニアとしての理想の道を歩んだ人だと思います。
一時代を築く人は、小さな頃から運良く自分の大好きなものに出会っているし、それをずっと続けています。そんな人でもそれが仕事になると楽しくなくなると言いますが、そういう人は必ず楽しくできる環境に行くし、自分でそれを作り出すことができます。なぜなら、自分の得意なこと・活きる方法を知っているからです。
彼のような人生を歩む人はまれですが、自分の人生をどう歩むかは自分次第であり、自分次第で楽しくも苦しくも生きられる、そんなことを教えてくれる本でした。
エンジニアになりたい人や、自分がどんな人生を歩むべきか迷っている人にお勧めです。